はと麦の皮をむいた実が薏苡仁(よくいにん)です。これは生薬として利用されており、美肌効果やイボ取りのクリームとしても商品化されています。
東洋医学的に見ると、血液やリンパの液の循環を促して、むくみや余分な水分を排出するデトックス効果があると考えられています。
昔から中国では盲腸炎の特効薬やリュウマチ、神経痛を緩和する効果もあると伝えられています。
尿の排出を促進させる効果があり、体にたまった余分な水分を排出します。そのため、むくみの解消や、水分貯留が原因と言われる体のだるさ、頭痛などを軽減する効果が期待できます。
また食物繊維が白米よりも多いので、老廃物の排泄促進、胃腸の機能向上にも有効であるとされています。
タンパク質が多い分アミノ酸の含有量も多いので、代謝を高める効果が期待できます。疲労物質をたまりにくくする体に改善したり、薄まった胃液を正常にもどし消化を助ける働きがあると言われています。
江戸時代に刊行されたと伝えられる「大和本草」では、病後や産後の体力回復にはと麦を処方していたとの記録も残されています。
現代でも体力回復には、おかゆやおもゆにして食べると良いとされています。
カロリーとしては白米とさほど変わりませんが、炭水化物が若干少ない事と、
ヒドロキシオクタデカン酸という成分が脂肪代謝を促進する研究が進められていることから、肥満の軽減効果が注目されています。
また、のする
グルコースの取り込みを促進して、血糖値の急激な上昇を抑える働きも報告されています。これによって糖尿病予防の観点からも注目を集めています。
はと麦は古くから、美肌維持やイボ、肌荒れの解消などに役立つ食べ物であると考えられてきました。
現代では研究が進み、グルタミン酸やロイシン、有機ゲルマニュウムなどの働きで、リンパ液をスムーズに流し新陳代謝を促進する働きがあることもわかってきています。
また、はと麦特有の成分である「コイクセラノイド」には腫瘍を抑制する作用が認められ、肌荒れはもちろん、肌の凹凸、イボの予防、アトピー性皮膚炎の改善にも期待が寄せられています。
世界三大美女の一人「楊貴妃」が宮廷料理で食べていたとも伝えられています。
はと麦茶を入浴剤として使用すると、アトピーや肌荒れの改善
関節や神経の痛みが軽減したという方もいらっしゃいます。
はと麦に含まれるたんぱく質や脂質、カルシウム、鉄、ビタミンB群には肌を滑らかに美しくする働きが期待できます。
飲む美容液と言われるだけあって、煎じてハーブティーにするのが一般的ですが、他にもいろんな食べ方があります。
パウダーにするとお菓子やパン作りのときに混ぜて使えます。
はと麦を茹でておけば、スープやサラダ、和え物に混ぜるだけで食べられます。
ご飯と一緒に炊いて食べると、毎日無理なく続けられますね。
●リュウマチ、神経痛の改善
はと麦のお風呂にゆっくり浸かると、体の痛みが和らいだという方もいらっしゃいます。はと麦を3〜4時間煮込み、その煮汁と一緒に布袋などにいれて、お風呂にいれてください。アトピーや肌荒れの改善にも良いとされています。
このように、はと麦は食べたり飲んだりするもはもちろん、皮膚を浸しても効果が期待できるのです。
喉の痛みや咳をの改善に繋がるとも言われています。
喉からきた風邪などには、ひき始めに、はと麦茶を飲むことで症状が和らぐという方もいらっしゃいます。